「自分の作ったゲームで、誰かを熱狂させたい」
そう思ったことはありませんか?しかし、いざ検索窓に「ゲームエンジニア」と打ち込むと、サジェストには不穏な言葉が並びます。
「やめとけ」「激務」「未経験は無理」「使い捨て」
結論から言います。未経験からゲームエンジニアになるのは、Webエンジニアになるより3倍難しいです。生半可な気持ちで飛び込むと、間違いなく挫折します。
しかし、「正しいルート」と「武器(ポートフォリオ)」さえあれば、未経験でも内定を勝ち取ることは可能です。そして何より、ゲーム開発で得られる技術は、あなたのキャリアにおける「最強の保険」になります。
この記事では、業界の裏側を知る筆者が、巷に溢れる「やめとけ」の真実と、それを突破するための「生存確率を上げるロードマップ」を解説します。
1. なぜゲームエンジニアは「やめとけ」と言われるのか?
多くの人が挫折する理由は、以下の3つに集約されます。
理由①:倍率が高すぎる(ライバルは「ガチ勢」)
Webエンジニア志望者の動機が「稼げそうだから」だとしたら、ゲームエンジニア志望者の動機は「ゲームを作るのが好きだから」です。
つまり、ライバルは「休日も趣味でゲームを作っているような人たち」です。この熱量の差が、未経験者の壁になります。
理由②:勉強に終わりがない
Unity、Unreal Engine、C#、C++、シェーダー、物理演算…。ゲーム開発に必要な知識は膨大です。しかも、エンジンは頻繁にアップデートされます。「一度覚えれば定年まで安泰」という世界ではありません。
理由③:納期(リリース日)が絶対
Webサービスなら「バグは後で直そう」が通じますが、パッケージゲームや大型イベントには「発売日」があります。リリースマスター直前の現場は、今の時代でもハードワークになりがちです。
それでも目指すべき「技術資産性」の話
脅かすようなことばかり言いましたが、それでも私は目指す価値があると考えます。それは、「潰しが効く(資産価値が高い)」からです。

ゲーム開発で培った「C++」「3D数学」「高速化技術」は、今最も熱いAI、VR/AR(XR)、建築シミュレーションなどの分野でそのまま通用します。「ゲーム業界で食えなくなっても、最先端IT企業が高値で買ってくれる」。この安心感こそが、最大のメリットです。
2. ゲームエンジニアの職種と「SES」の現実
一言でゲームエンジニアと言っても、役割は大きく分かれます。
- クライアントサイド
主な技術: Unity(C#), UE5(C++)
特徴: キャラの動きやUIなど「目に見える部分」を作る。未経験に一番人気。求人数も多い。 - サーバーサイド
主な技術: Go, PHP, Java, AWS
特徴: ガチャ、課金、通信対戦などの裏側を作る。Web系への転職が容易で安定している。 - インフラ
主な技術: AWS, GCP, Azure
特徴: 大量のアクセスを支えるサーバー構築。ゲーム特有の負荷対策が必要で、希少価値が高い。
未経験の入り口は「SES」が現実的
残酷な現実ですが、未経験のあなたが最初に入る会社は、任天堂やスクウェア・エニックスではありません。多くの場合、「SES(客先常駐)」という形態で、テスター(デバッグ)や運営補助からスタートすることになります。
これを「下積み」と捉えるか「搾取」と捉えるかで未来が変わります。詳細については以下の記事も参考にしてください。
3. 未経験から内定を勝ち取る3ステップロードマップ

独学でダラダラ勉強しても内定は出ません。以下の手順で「結果」を出してください。
STEP 1:ゲームエンジンを決める
- Unity (C#):スマホゲーム、個人開発向け。求人数が圧倒的に多い。初心者は迷わずこちら。
- Unreal Engine (C++, BluePrint):PS5などのコンソール、美麗な3D向け。難易度は高いが、極めれば高年収。
STEP 2:採用担当を唸らせる「ポートフォリオ」を作る
ここが最重要です。「チュートリアルで作ったブロック崩し」を提出しても、即不採用です。採用担当が見ているのは以下の3点です。
- Git/GitHubを使っているか
チーム開発の基本です。コミットログ(作業履歴)を見せることで、「実務に入れそうだ」と思わせます。 - 「公開」までやり切っているか
作りかけは論外です。Unity RoomやGitHub Pagesなどで、「URLをクリックすればブラウザですぐ遊べる状態」にしてください。App Storeへの公開なら尚良しです。 - オリジナリティがあるか
チュートリアルに、「ランキング機能」「特殊な操作性」「独自のステージ」など、自分なりの工夫を1つでいいので追加してください。
STEP 3:独学の限界を超え、エージェントを使う
独学で詰まったら、Udemyや技術書、teratail(エンジニア版知恵袋)を駆使しましょう。プログラミングスクールに通うのも手ですが、必須ではありません。
ある程度形になったら、すぐにエージェントに登録し「今のポートフォリオで通用するか」をフィードバックしてもらうのが最短ルートです。
4. 未経験におすすめのゲーム業界転職エージェント
未経験者の戦略は「数(量)を打ちながら、本命(質)を狙う」ことです。
【量】まずは「ワークポート」で現実を知る(情報収集)
最初に登録すべきはワークポートです。ゲーム業界への転職に非常に強く、何より「未経験OKの求人数」が桁違いです。
まずはここで「未経験を受け入れている企業」がどれくらいあるか、自分の住む地域にあるかを確認してください。面接の場数を踏むための「登竜門」として最適です。
【質】ポートフォリオができたら「G-JOB」で挑戦(本命)
ある程度ポートフォリオができたら、ゲーム業界専門のG-JOBエージェントに挑戦しましょう。
ここには「業界のプロ」がいます。あなたの作品を見て「ここを直せば通る」「このスキルが足りない」といった、具体的なフィードバックをもらえます。たとえ紹介求人がなくても、このフィードバックをもらえるだけで登録する価値があります。
【週末】忙しい社会人は「Hiraku agent」
現職が忙しくて平日に時間が取れない人は、Hiraku agent一択です。土日祝日の面談に対応しており、働きながらゲーム業界を目指す人の強い味方です。
【20代】若さという武器を使うなら「Tamesy」
あなたが20代で、もしポートフォリオ制作に行き詰まっているなら、Tamesy(タメシー)にも登録しておきましょう。未経験の20代に特化しており、ゲーム業界に限らず「ITエンジニアとしての入り口」を広く提案してくれます。
5. まとめ:険しい道だが、その先には「絶景」がある
ゲームエンジニアは、決して楽な仕事ではありません。しかし、自分の書いたコードがキャラクターに命を吹き込み、世界中のプレイヤーを熱狂させる経験は、他の職業では絶対に味わえません。
夢を諦める前に、まずは行動してください。
- 今日、Unityをインストールする。
- 簡単なゲームを作り、Webで公開する。
- ワークポートで世の中の求人を見つつ、G-JOBエージェントでプロの評価を受ける。
この一歩が、あなたの人生の「新しいステージ」へのスタートラインです。