ITエンジニアを目指す人なら、誰もが一度は検討する資格「基本情報技術者試験(FE)」。
しかし、ネット上の情報を見ると「ITパスポートとは次元が違う」「文系には無理」「科目Bが難しすぎる」といった噂が多く、受験をためらっている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、基本情報は確かに簡単な試験ではありませんが、正しい対策をすれば文系未経験でも十分に一発合格が可能です。
この記事では、基本情報技術者試験の最新の難易度(合格率)と、多くの受験者が挫折する「科目B」の攻略法について、未経験者向けにわかりやすく解説します。
基本情報技術者試験の難易度・合格率【2026年最新】
まずは、客観的なデータから難易度を見ていきましょう。
旧制度と新制度(CBT方式)の合格率比較
基本情報技術者試験は、2023年に制度が大きく変わりました。「CBT方式(パソコンで受験)」かつ「通年試験(いつでも受けられる)」になったことで、合格率は以下のように推移しています。
- 旧制度(〜2022年):平均20〜25%
- 新制度(2023年〜):平均40〜50%
数字だけ見ると「簡単になった」ように見えますが、これは試験自体が簡単になったというよりは、「何度も受けやすくなった」「自分に都合の良い日程で受けられるようになった」要因が大きいです。
ITパスポートとの難易度差はどのくらい?
「ITパスポートに受かったから、次は基本情報」と考える人は多いですが、この2つには明確な壁があります。
ITパスポートの勉強法でも解説しましたが、IPはいわば「IT用語集」の暗記で対応できます。しかし、基本情報は「用語の意味を深く理解しているか」に加え、後述する「プログラミング的思考」が問われます。勉強時間はITパスポートの2〜3倍は見積もっておくべきでしょう。
なぜ「難しい」と言われるのか?立ちはだかる3つの壁
合格率が上がったとはいえ、今でも多くの未経験者が挫折しています。その理由は主に3つあります。
1. 範囲が膨大(テクノロジ・マネジメント・ストラテジ)
出題範囲は「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3分野。特にテクノロジ系(ネットワーク、データベース、セキュリティ)は、実務未経験者にとってはイメージしづらく、単語を覚えるだけでも一苦労です。
2. 【最大の難関】科目Bは「暗記」が通用しない
これが最も重要なポイントです。多くの人が誤解していますが、科目B(旧午後試験)は、過去問の丸暗記では絶対に合格できません。
科目A(知識問題)やITパスポートは、過去問を繰り返し解くことで「似たような問題」が出て合格できるケースがあります。しかし、科目Bは「アルゴリズム(処理の手順)」を読み解く力が問われるため、毎回初見のロジックが出題されます。
「この問題の答えはア」と覚えても、数値や条件が変われば全く太刀打ちできません。「なぜそうなるのか?」という仕組みを理解していないと、点数が伸び悩むのです。
3. アルゴリズム(擬似言語)という異文化
科目Bでは「擬似言語」という架空のプログラミング言語を使って問題が出されます。普段プログラミングに触れていない文系の方にとっては、これが解読不能な暗号に見えてしまい、アレルギー反応を起こしてしまうのです。
【科目B攻略】「トレース」で攻略する!
では、どうすれば科目Bを攻略できるのでしょうか。答えは一つ、「トレース(追跡)」することです。

「習うより慣れよ」が鉄則
トレースとは、プログラムの命令に従って、変数の値がどう変化していくかを1行ずつ手作業で追いかける作業です。
参考書をいくら読んでも、できるようにはなりません。実際に手を動かし、上記の図のように「iが1の時、countは1になる」「iが2の時、countは3になる」と泥臭く書き出す練習を繰り返してください。これを10問、20問とこなすと、ある瞬間から「ロジックが見える」ようになります。
動画学習で「考え方のプロセス」を学ぶ
どうしても本だけでは理解できない場合、動画教材を活用するのが最強の近道です。本では「結果」しか書かれていないことが多いですが、動画なら講師が「どこを見て、どう考えたか」という思考のプロセスが見えるからです。
Udemyなどの動画教材には、アルゴリズム対策に特化した良質な講座がたくさんあります。
もし独学が「無理」と感じたら?
「200時間も勉強できない」「アルゴリズムがどうしても理解できない」という場合、独学にこだわりすぎる必要はありません。
未経験からエンジニア転職を目指しているなら、資格取得サポートが付いているプログラミングスクールや転職エージェントを利用するのも一つの賢い戦略です。
特に転職を目指す場合、資格はあくまで「切符」に過ぎません。最終ゴールである「内定」から逆算して、自分に合った学習方法を選びましょう。
未経験からIT転職する「ロードマップ」も公開しているので、こちらもあわせて参考にしてください。
まとめ:基本情報は「正しい対策」で必ず受かる
基本情報技術者試験は、難しい試験ではありますが、決して「才能が必要な試験」ではありません。
- 科目Aは地道な暗記と過去問演習
- 科目Bはトレースによるロジック理解(丸暗記はNG)
この2点を押さえれば、合格は必ず見えてきます。まずは参考書を1冊買う、あるいは動画講座をプレビューすることから始めてみてください。